前回は、「グラフィックデザインって、そもそも何?」というテーマで、グラフィックについてご紹介しました。
グラフィックデザインというと、
「見た目をきれいにする」
「かっこよくデザインする」
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
私も一番最初グラフィックデザインというものに興味を持ち始めた時は、デザインに対して格好いい・綺麗という見た目の印象をメインに考えていた記憶があります。
もちろん、見た目を整えることもデザインの大切な仕事です。
でも、実際にはそれだけではありません。
デザインする前に、まず「整理する」
例えば、1枚のチラシをつくるとします。
そこには、
・商品やサービスの説明
・写真
・キャッチコピー
・料金
・問い合わせ先
など、たくさんの情報が入ります。
これらをすべて同じ大きさで並べてしまうと、情報は載っていても「結局、何を見ればいいの?」となってしまいますよね。
(ちょっと話は逸れますが、PPTのプレゼン資料などにも言えることです。見にくいな、と思う資料は要素が全て同じ大きさになっているのが原因です。)
そこで考えるのが、
「一番伝えたいことは何か」
「次に見てほしい情報は何か」
「どこから読んでもらうか」
ということ。
情報に優先順位をつけたり、内容を整理したりしながら、見る人が自然に情報を受け取れるように組み立てていきます。
「読みやすい」もデザイン
例えば、同じ文章でも、
・文字の大きさを変える。
・見出しをつける。
・余白をつくる。
・写真の位置を変える。
・色を使い分ける。
それだけでも、見え方や読みやすさは大きく変わります。
ビフォーアフターで並べてみるとこんな感じ。

①なんのお店なのかが分かるようにする → コーヒーの写真を大きく配置
②お店の名前を覚えてもらう → 店名を見出しとして使用
・・・など、このような優先順でafterを作ってみました。まったく同じ文章にまったく同じフォントを使用していますが、これだけでも印象はかなり変わって見えると思います。
「何となくここが見やすい」と感じるデザインの裏側には、こうした細かな工夫があります。
デザインは、ただ飾るためのものではなく、情報をわかりやすく届けるためのものでもあるのです。
「きれい」だけでは、もったいない
もちろん、「きれい」「かっこいい」という見た目も大切です。
でも、どれだけきれいに仕上がっていても、
「何を伝えたいのかわからない」
「どこを見ればいいのかわからない」
となってしまっては、もったいない。
だからこそ私たちは、デザインをするときに、見た目だけではなく、そのデザインを通して何を伝えたいのかを考えるようにしています。
情報を整理して、優先順位をつけて、見る人に届く形にする。
それも、グラフィックデザインの大切な役割だと思っています。
パンフレットやカタログ、広告、Web用の画像など、制作するものによって、必要なデザインや見せ方は変わります。
だからこそ、決まった形に当てはめるのではなく、
「何を伝えたいのか」
「誰に届けたいのか」
「どんなふうに見てほしいのか」
を考えながら、ひとつひとつデザインしています。
次回は、そこからさらに一歩進んで、
「伝えたいことを、どう“カタチ”にする?」
というお話をしたいと思います。

